シャーペンと君とあたし




♪〜


そう思っていると鳴り出す携帯電話。

画面に表示される“木下鈴乃”の文字。




「はい。」

『あっ、蒼〜?どぉしたの〜?』

「5限遅れるって先生に伝えておいて?」

『えっ?なん…』

「じゃ、頼んだわよ?」


鈴の言葉を遮って一方的に電話を切る。



悪い、とは思うけれど
色々聞かれたら説明に困る。

…本当のことは言えないから。




「お待たせ。」


.