シャーペンと君とあたし





「俊」


その声に背筋が凍りつく。

頭の中を駆け巡る記憶─…




「拓也…」



目の前に現れたのは、懐かしい顔。

ずっと、会いたかった顔。




でも


「…ちょっといいかな?」

「あ?あぁ。」




昔とは違う

憎しみに満ちた目が俺を突き抜いて─…



鈴がいない所へ、俺は歩き出した。





― SIDE 俊 ―


.