「ちょっと待った!」 段ボールを取ろうとしている俊の制服を グイッとひっぱる。 「…んだよ。」 不機嫌な顔が振り返ったけど 気にしないっ! 「あたしが取る!」 「はぁ?」 いくら俊が眉間にシワ寄せたって 絶対にあたしが取るんだから! 「……勝手にしろ」 「言われなくたって 勝手にしますよーだっ!」 飽きれ気味に壁に寄りかかる俊に アッカンベーをして 床の上に何冊か本を積み上げる。 この高さなら大丈夫かな? あたしでも届くよね? 「よしっ!」 .