シャーペンと君とあたし




──…吸い込まれそう。


涙目のまま、ぼんやり俊をみつめる。




「バーカ」


声と共にあたしのホッペに
やんわりとした痛みがはしる。


「い、いひゃい」


つねるとかアリ?ひどくない?



離してもらったホッペを擦りながら

つねってきた俊を睨みつける。



「何すんのさっ?」

「いーから、さっさと資料探せよ。」


「なっ!話そらさないでよっ!」



あたしを無視して

部屋の奥に入っていく俊。



……意味分かんない。


なんか、資料探してくれちゃってるし。


.