午後の部が始まり、体育祭は盛り上がりを増した。
私は、汗をたくさんかいた先生のもとへ行った。
「先生っ!ついに次ですねっ」
私は、ガッツポーズをみせながら、先生に合図した。
「そやね~。頑張って行こうねっ」
「はい」
私は、先生と言葉を交わして、朝礼台に向かった。
その向かう途中、高木と会った。
「おい。神無月、紐はどうすると?」
紐。
紐はね、これからある七人八脚っていう競技で使う、ものなんだ。
私は、高木を見た。
高木って背高いよね。私だって高いけど、それをはるかに越すほど。
「紐は、体育倉庫の前にあるじゃん」
私は、呆れたように笑いながら朝礼台に向かった。
「サンキュッ」
高木は、笑顔で走って行った。
笑ったあの顔が忘れられなくて、七人8脚の時もずっと高木の方に目がいった。


