食事を済ませ、私は逃げる様に居間を出た。


部屋に戻る途中、徳田を見つけた。


「あの…徳田さん」

「はい、なんでしょうか?」



徳田は唯一、この家の中で私に無償の笑顔をくれる。



「すいませんが、後で私の部屋に、洗濯物を取りに来ていただけませんか?」


「はい。よろしいですよ、お嬢さま。これを片付けたら直ぐに参りますね」


「…お願いします」


約束を取り付けて部屋に戻った。