戻って来ると、テーブルの上は綺麗に片付いていた。

そして華織と洋輔もどこかへいなくなっていた。



「…そう言えばあなたの部屋を教えてなかったわね。徳田、連れて行ってあげて。疲れただろうから、部屋で休んだらいいわ」

「はい、奥様」


私は彼女に連れられ、部屋へ向かった。


「どうぞ、こちらになります」


私に与えられた部屋は、2階の1番奥の部屋だった。

中にはセミダブルのベッドに、小さな丸い机とイスがあった。

大きな窓には、白いレースの綺麗なカーテンがかけられている。

柔らかな日差しが部屋全体を明るくする。

普段は使っていない部屋だろうに、手入れがきちんと行き届いている様子が伺えた。

私には十分過ぎる部屋だ。


「ありがとうございます」


私は彼女に礼を言いドアを閉めた。