終止符。

私は手に持っていた、洋輔から貰った紙をグシャグシャに握り潰してポケットに入れた。



「それは何だい?ぐしゃぐしゃにして…」


「いいの、どうでもいいものだから…」


「咲良、ゆっくりでいいよ。時間をかけて家族になっていこうな…」


「……はい。父さん!」




決して簡単でもなければ、短い道のりでもない。越えなければものも多いだろう。


それでも私は生きて行かなければならない。


大切な大切な母の為にも、そして父、何よりも自分の為に私は区切りをつけなければならいのだ。


前に進む為に


それは、とても大きな一歩






この悲しみに、終止符を…