「それは本当ですか!?」

潤の変わりに美月が訊ねる。

「あぁ、この目で見たんだ」

上村剛の話によると、早朝森で鳥たちが騒がしく、不快に思い森の中に入ってみると仰向けで女性が倒れていたらしい。

こんな事村に来てから一度も無かった為、恐怖のあまり死体をそのままにして逃げ出してきたらしい。

「女性の死体があった場所まで案内してもらえませんか?」

潤の強制とも言える申し出に上村剛は戸惑っていたが、了解してくれた。

潤にとってもこの村で初めての事件となる。

二人に不安がつのる。