「叶夜さんっ!!」

その声に上村兄弟の動きはピタッと止まった。

その隙に潤は上村剛の手からナイフを奪う。

扉を開けたのは鈴原真矢だった。

そしてその後ろにはスーツ姿の男が3人立っていた。

「警察だ。お前ら2人を殺人罪で逮捕する」

3人の警察は上村兄弟を取り押さえた。

毒蛇はヒュルヒュルと何処かへ行ってしまった。

「畜生、昨日のうちに殺しておけばよかったんだ」

2人を連れて行く警察と入れ替わりで救急隊員が入ってきて美月を運んでいった。

「叶夜さんは大丈夫ですか?」

心配そうに鈴原真矢は聞く。

「僕は大丈夫です。でも何で鈴原さんがココに?」

「私が警察を連れてきたんです。クドラクなんてやっぱり、いませんでしたね」

「鈴原さんのお陰で助かりました。ありがとうございます」

「お礼を言うのは私の方です。叶夜さんが居なかったら、私は夢を叶えられなかったし、警察を連れてこなかったら次に殺されていたのは私です」