「どう?少しは慣れてきた?」

チュウの家に泊まり=冬休みになって4日目

チュウの母親は病室の掃除をしてる僕に声をかけてきた。

「はい。あ…でもチュウと比べると全然、ですけど。」

「チュウ?」



「ソラ…くんです。」

知らないんだ。僕にチュウと呼ばれてること

「チュウ…ねえ。」

僕はつい、いつもの名前で言ってしまった

「すみません…僕、彼に最初その名前を教えてもらってたので…」

「ネズミみたいね。あの子らしいかも。」

クスクスと笑いながら妙に納得したようだった。

「アツム、終わったか?」

ヒョコ、と病室をのぞくチュウ

「あ…うん。あとは何すれば良い?」

「チュウ、あんまりアツム君をこき使わないでね。」

ニヤリと笑いながらチュウの母親は言う

「…っうるせえ!」

ポン、とチュウの肩を叩き彼女は部屋を出ていった。