キスして

「でも好意はもてないかな。そのくらいで怒って菜穂ちゃんが悩んで。男なら1人で夜道歩かすなんてできないよ。特に菜穂ちゃんは可愛いし。」


「かわっいい!?いやいやないですから。」


急いで言うけど赤星さんはそこを華麗にスルー。


「それが嫌ならさっきも言ったけど彼が迎えに来ればいいんだよ。」


そういいきった。

壮陛が迎え…来るわけがない。

遠いし、バイトしてるし、迎えにくるようなタイプじゃない。

たった5分の道のために。


「ないですね、それは。」


わたしの即答に赤星さんはくりくりな目でわたしを見て


「じゃあこれはもうこれでいいんだよ。悩む必要なし。怒ってても菜穂ちゃんは悪くないから気にしない気にしない。」


いつものように笑った。

いいのかな??

うん、どうしようもないしね。


「はい!!やっぱり赤星さんに相談してよかったぁ~!!」

笑顔で言った。


そしていつものように仕事をこなし、送ってもらう。

家についたとき、赤星さんはまたエンジンを切った。


「悩みすぎないようにね。」


わたしに最後にまた言った。


「はい。あ、赤星さんに1つ聞いていいですか??」


突然の問いに驚いたような目をしながら


「うん、何??」

って答える。


「誕生日プレゼントって男の人何もらったら嬉しいんですかね?わたし渡したことないし、相談するような男友達いないし…。」


そう言ったら目をふせる赤星さん。