キスして

連絡するって言ってた壮陛だけど連絡がなかった。

待ってたのに。

わたしからすればよかったのかな??


そう思いながら夜遅くまで起きてたわたし。

忠犬ハチ公みたい。

壮陛が犬みてぇって言ったことを思い出して笑えた。



「昨日連絡するって言ったのに~!!」

朝登校してきた壮陛への第一声はこれだった。

「あぁ、わりぃ。フジとあのあと地元の集まり行ってさ、結構遅くまで遊んでたから寝てると思って。」


わりぃとか言ってながら悪いとは思ってなさそうな感じ。


「何時まで遊んでたの~??」


「ん~1時くらいに帰ったかも。だからめっちゃねみぃんだよ。お前何時に帰ったの?」


あくびしながら話す壮陛。

眠いと言ったらあくび出てくるのなんとなくわかる。


「10時にあがってそのまま帰ったよ。わたしはまじめですから!!」


そう言うと笑う壮陛。

もう、この笑顔やばいなぁ。


「10時に帰るときもお迎えつきなんだろ??」

笑いながら言う。


「お迎え?親の??」


「あれ、違うの?どうやって帰ってるわけ??」


考えた。

赤星さんに送ってもらってるというべきか。

すこし間があいたから壮陛は気付いたらしく笑顔が消えた。


「1人で帰ろうとしてたら危ないし、家も近いから送るって言われて…。」


「ふーん、ま別にいいけど。」


そう言うとわたしの方向いてたくせに前を向いた。

あからさまにわかる、怒ったこと。