キスして

キョロキョロ見回しても誰もいない。

空耳まで聞くなんてヤバイな。

そこまで好きになってるの?

そんな思ったときだった。


「てめ、無視すんなよ。」


また聞こえた。

またキョロキョロ見てると


「こっちこっち。上。どこ見てんだよ、バカ。」


と聞こえ上を見上げた。

ドアの上にまた階段があり、その1番上の更に高いところに手すりに手をついてこっちを見てる涼風壮陛の姿があった。


ドクン。


わたしの心臓は一気に高鳴った。


ドクン、ドクン。

でもこの高鳴っている心臓を隠し答えた。


「は、ハーフ。パパの血が濃いみたいで外人に間違われるけど。」

手の先まで熱くなってた気がした。