今日も俺が駅前で他校の生徒と喧嘩して、その呼び出しを食らった。

それにわざわざこの二人がついてきてくれたのだ。

夏休み中、こんな事が何度もあって、何度もこの通学路を三人で歩いた。

「悪いね梢に智彦、毎日のように付き合ってもらってさ」

「何呑気な事言ってんのよ!」

梢が俺の肩をバシッ!と叩く。

「あんまり心配かけないでよね!私も智彦もいつも太一の事気にかけてんだから!」

「そうだぞ、あともう少しで夏休みが終わるって時にまで問題起こしやがって」

智彦も俺の頭をコツンとやる。

…そう。

あともう少しで夏休みが終わるっていうのに、この二人は俺の世話ばっかり焼いて、デートの一つもしなかった。

二人きりで海水浴にでも行って、親密になればいいのに。

俺の事なんか構わないでさ。