もう閉店してしまった商店の軒先。

ベンチに腰掛け、私は空を見上げる。

ここまで来る途中で、雨でソックスが濡れてしまった。

気持ち悪いから脱いでしまおう…。

鞄を脇に置き、いそいそと白いソックスを脱ぐ。

泥が跳ねて、黒い小さな染みがついたソックス。

何だか気になる。

今の私の気持ちみたいだった。