そろそろ梅雨に入るのかな。

ジトジトと雨か降り続き、スポーツが好きな私としては嫌な季節。

でも一雨ごとに夏が近づいてきて、梅雨が明けた時の開放感は何とも言えない。

ギラギラした太陽が降り注ぐ季節まで、あともう少しだ。

「そうすればソフトボール部で鍛えたその自慢の美脚も、駅までのダッシュなんかで使う事なくなるよね、ほのか!」

雅美ちゃんが私の太ももをぺチン!と叩く。

「いたっ!」

手のひらの跡が残るくらいの強さで太ももを叩かれ、顔をしかめる私。

「頼んだぞ、俊足!」

「そういう雅美ちゃんのピッチングにも期待してるよ!」

私はお返しに彼女の腕を音高く叩いてやった。