「もーっ!みんなどこ行ったの?何で私達三人な訳?ねーっ、ちょっとぉっ!」

加奈がうるさく怒鳴り続ける。

放課後、屋上。

ベニヤ板とペンキの缶に囲まれ、俺達三人は作業を続ける。

間近に迫った文化祭。

俺達は文化祭実行委員に選ばれ、色々と準備に追われている。

その中の一つがこの看板作り。

多少絵心と字の綺麗さを認められ、俺、加奈、友恵の三人が選ばれたのだ。

が、それは体のいい言い訳に過ぎない。

後の連中は準備がめんどくさくて、どこかに雲隠れした。

結局俺達三人は面倒事を押し付けられた形だ。