土曜日の昼下がり。

私と瑞樹ちゃんはバス停でお話をしながらバスが来るのを待っている。

田舎町のバスは、昼間のこの時間は一時間に一本程度しか来ない。

乗り遅れるともう一時間待ちぼうけ。

ただ待つだけの一時間というのは、意外と苦痛なものだ。

私と瑞樹ちゃんみたいに友達と一緒ならば、それでも他愛ないお話でもしていれば気が紛れるが、もし一人でバスを待つとしたら…。

きっとそんな人がここに持ってきたのだろう。

バス停のベンチには、何冊かの週刊誌が無造作に置いてあった。