「春子!いつまで起きてるの!いい加減寝なさい!」

お母さんの声が下の部屋から聞こえる。

「ふえ~い…」

間の抜けた返事を返しながらも、私はマウスを持つ手を止めなかった。

…マウスで絵を描くのって、何でこんなに難しいんだろ。

鉛筆やペンなら、もっと上手に書けるのにな。

こりゃ慣れが必要かも。

眠くてぼやける目に喝を入れながら、私はパソコンのモニタを睨んだ。