「へぇへぇ、よく来てくれなすったねぇ」

おじいちゃんが優しい笑顔で、私と洋子の前にジュースのグラスを置く。

コミックスや雑誌がいっぱい積み上げられて、足の踏み場もないような私の部屋。

でも今は、そのコミックスや雑誌の山に負けないくらい、参考書の塔もできていた。

「この子は何遍ゆうても片付けんのじゃ」

そう言ってニカッと笑うおじいちゃん。

「もうっ、おじいちゃん余計な事言わないで!」

私が膨れっ面になって言うと、おじいちゃんと洋子が声を揃えて笑った。