「…くしゅん」




一人どぎまぎしながら思考を巡らしていると、不意に聞こえた小さなくしゃみ。

それにハッとして、慌てて顔を上げる。




「ご、ごめん!寒いよね!?どっか他の暖まれる場所に…」


「あ!いえ大丈夫です!そんな、飲み物まで買ってもらって…公園、私好きなんですよ」




首をブンブン横に振って俺の言葉を否定した如月さんは、またしても可愛い笑顔を俺に向けてくれて。


何かすごい嬉しいような腑甲斐ないような…


複雑な気分になりながらも、俺は心の中で深呼吸を繰り返し漸く落ち着きを取り戻す。