「へー…本当だったんだな、悠斗に好きな人が出来たって」
嘘かと思ってた、と喉の奥で笑いながらコーヒーを口にする龍ちゃん。
悔しいくらい様になってるその姿に俺は口を尖らせる。
「何だよ…嘘って」
「悠斗は現実の女に興味ねぇのかと思ってからな。お前昔から夢見る乙女だし」
乙女とか言うな、と思いながらも龍ちゃんの言うことが納得出来ちゃう辺り悲しい。
ついこないだまで少女漫画にしかロマンを感じなかったのは事実だ。
俺だってまさかこの瞬間に出会うとは思わなかったよ。
でも結構運命的な出会いだったよね。
……降ってきたし。


