「郁人から聞いた」
俺の言いたいことがわかったのか、龍ちゃんは携帯をひらひらさせながらニッコリと笑ってみせる。
それはもう憎たらしいくらいの笑顔を。
…郁のやつ…どこまで龍ちゃんに話したんだよ…!!
てか何でそこまで二人とも仲良いんだ!?
「ち、違う!俺が受かった後にわかったんだよ!!如月さんが桐花受けるって……─────っ!?」
し ま っ た。
俺、今なんか、いらないこと言っちゃったかも…?
さぁーっと顔から血の気が引くとともに、背中に冷や汗が流れる。
おそるおそる視線を龍ちゃんに向ければ、目の前の龍ちゃんは待ってましたといわんばかりの笑みを浮かべていて。


