そういわれると…
「…いや、わかんない。でも如月さんってどっちかっていうと龍ちゃんの好みっぽい」
「…繊細で儚い守ってあげたくなるタイプ?」
「それそれ」
こう…俺が傍にいなきゃ…!
みたいな感じ?
俺の言葉に一瞬携帯から目を離した郁は、あぁ…と納得したように頷いた。
龍ちゃんってのは2つ上の俺の従兄。今は桐花国際高校の2年生。
母さんのお姉ちゃんの息子で小さい頃はよく一緒に遊んだんだよね。
昔っから腕っぷしが強くて、信頼しない人にはメチャクチャ冷たい男。
まぁ…いい男だとは思うけどね。どっちかっていうと硬派な雰囲気だし。


