無表情でそういうこと言うなよ。全然冗談に聞こえないんですけど。
……あれ?
今の冗談だよな?
眉一つ動かない真顔なだけにまったく真意がわからない。
「……………相手、誰」
はぁ…頬杖をついたまま郁は大袈裟に溜息を吐く。どうやら話を聞いてくれる気はあるらしい。
さっすが郁人、いい男。
「えっと…き、きき…如月!如月花恋って言ってた!」
郁の問いに、俺は今さっき会ったばかりの彼女の姿を思い浮べながら名前を口にした。
やばいやばい。
思い出しただけでにやけそう。
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