お伽話をキミに。





お陰でなんかすっげー片言な喋り方になった気がするんだけど。


完全に緊張してる人になってた(緊張はしてるけどさ)。


でも如月さんはそんな俺の言葉遣いなんて気にした様子もなくノートから顔を上げ




「はい!水無月くんの教え方があまりにわかりやすかったので…ついついのめり込んじゃいました」




と恥ずかしそうに笑う。


気にされなかったことに落ち込む場面なのかもしれないが、俺の心はそれより至福を感じることに素直らしい。



…きゅーんってなったよ、今。




「そ、そうか、なぁ?あ、でも如月さんが真剣に聞いてくれたからだと、思う」