「……なんつーか…如月って普通の子だろ。良い奴だけど。悠斗の好みの漫画に出てくる主人公みたいなタイプじゃなくねぇ?」
その台詞に思わずむっとした顔で郁を睨むけど、当の本人はそんなの微塵も気にした様子なく、淡々と"違う?"と意見を求めてくる。
………そんでもって、反論できない俺。
確かに、如月さんって今まで俺が郁に(熱く)語ってきた理想像とは違う。
俺の理想はまんま少女漫画のヒロインで。正直、如月さんみたいなタイプじゃない。
でも…
「……世界が、変わるような気がしたんだ」
初めて如月さんが落ちてきたとき、この子が俺の世界を変えてくれるんじゃないかと思った。