「はは、まぁね。じゃあ、僕は用事があるから行くけど…気を付けて帰ってね」
込み上げてくるどす黒い感情を無理矢理抑えて、にっこり微笑んでから彼らに背を向けた。
無意識にいつもより少し早くなってる歩くスピード。
その後ろを郁が黙って着いてくる。
「…我慢できたじゃん。悠斗えらーい」
……やっぱり何でもお見通しなわけですね。
自分のペースを崩すことなく歩きながらそう言う郁に苦笑するしかない。
この学校で誰より俺を知っていて、誰より俺の感情に敏感な郁人。
…本当、自慢の親友だよ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…