「……………な、に」
「…まだ、メアドも聞いてなかったのか…?」
氷のような目で俺を見る郁に郁にぐっと言葉がつまる。
そう。
実は、俺は未だに如月さんからメアドの一つすら聞き出せていない。
いや、だってどのタイミングで聞くもんなの!?
男相手に聞くのとは違うじゃん。
いつどんな流れで聞いたらいいのかわかんねぇもん。
「そんなん自分から聞いたことないし…」
今までは女の子の方から知らずのうちにアドレス渡されてたりして。
苦労して手に入れたことないし、そもそもそんな欲しいと思ったこともない。


