昼になれば雪も少し溶けてきた。
きっと帰るころにはちゃんと歩けるぐらい溶けているだろう。
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To譲くん
へぇ~都会は違うね!
もう1ヶ月でテストだよね…
やばいよぉ><
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「…送信っと」
基本的に授業中はメールは確認しかしない。
…先生にばれるといけないので…。
「メール、笹?」
「あ、うんっ」
お昼休みになってメールを打ち続けている私に奈美が言った。
笹…とは譲くんのこと。
譲くんと奈美は中学の頃同じバスケだったので仲が良い。
そのバスケ部で譲くんは“笹”と呼ばれていた。
私達がこうして付き合っているのも奈美の協力があったのだ。
「明日、練習入ってなかったよね?」
奈美が尋ねた。
奈美は高校でもバスケ部に入っている。
私はと言うと…
奈美の強い誘いによりバスケ部…のマネージャーをしています。
「そうだね、明日も明後日もお休みだよ」
私がそう答えると奈美はニッと笑って弾む声で言った。
「じゃあ明日は私とデートなっ!」
