涙の宝器~異空間前編

「ただいま!」

「おーい嘘だろ」

「びっくりした?」

「当たり前だろ……」

それから手みあげを持って家に上がった。
父さんと募るものを語った。

【午後七時】

誰かが買い物袋を持って歩いてくる。
ドアが開いた。
無言で入ってくる。

いつものように買い物袋を持ってそのまま炊事場へ。

「はっっ!?」

母さんは俺の姿にびっくり。

「久しぶり〜!」

やっぱり前もって事を告げないで帰って来ると、こういう反応になるんだと実感した。