涙の宝器~異空間前編

無理矢理に行かせた。

確かに一人で持って行くのは無理なので、チップで従業員にお願いした。
テーブルに品が並んだ。

兄貴の彼女はいい人だった。
歳は俺より一つ上。
大学も卒業していて、今は保育士をしている。

この人にだったら、俺は安心して兄貴を任せられる!
それから一時間ほどして店を出た。
駅に着くと、俺は兄貴に封筒を渡した。

「何だこれ?」

「後で見て」

「そか」

「じゃ、二人とも今日はありがとう。
志乃さん兄貴のことお願いね」

「うん」