涙の宝器~異空間前編

家に帰ってから、久しぶりに兄貴にメールした。

しばらくしてメールが返ってきた。
明後日の午後二時、茗荷谷駅近くの喫茶店で待ち合わせの約束をした。

シャワーや洗濯、食事を終えて、バイトに備えて眠りに就いた。

午後十九時。
ケータイのアラームに起こされる。
いつものように起きたのだが、ものすごい恐怖に陥った。

なぜなら今日は二十八日なのだ。
硬直する体。

ここにきて本当の恐怖が、俺の弱い心を踏み付けていた。