涙の宝器~異空間前編

そんな涼にとっての楽しみと言えば、毎月の給料で購入している新発売のCD、DVD、それから家電製品など自分へのご褒美は欠かさなかった。

そういう面では日々の苦労も報われていた。
二年生の間も順調に過ごした。
ただ涼には友達もいなければ彼女もいない。

ただ親友は一人だけいた。
幼なじみで二つ年上の誠くんだ。
いつも世話になっていた。

いつも彼の家に行ってはゲームばかりしていた。
心を許せる重要な場所だった。
そんな中で涼はまだまだ世間知らずのガキだった。

一番気になるのは周りの目。