「………いえ」 「質問を変えましょう。 そもそもあなたが本大会に出場した理由は覚えていますか? 「理由ですか? 分かってますよ! えっと…………」 「忘れていても仕方ありません。 あなたは本の一部記憶を消されています」 「そんなバカなっ! 俺は何も忘れてなんていません!」 「それなら本大会に出場した理由をどうぞ」 「だからそれは、家族を助けるためですよ……」 運転手は俺をじっと見つめている。 (何だよっ?) 次の瞬間、激痛が首を襲う!!