二人は頷いて赤い煙りが漂う境界へと向かう。 やがて、その境界前に差し掛かった所で俺はトンと足を止めた。 「涼ちゃん? どうしたの?? 行かないの?」 「……………」 「早く行こ? 二人だけの所へ」 俺は妙な違和感に気づかざるを得なかった! 気がつくと女から生臭い匂いが漂い始める。 繋いでいた手にドロドロとした透明の液体!? それは女の全身から出ていた! 俺は思わず顔を歪めた! きっとこの境界線を越えると地獄に落ちるのだろう。