右の前輪が外れた。
その勢いでバスがスリップした。
「うわ!」
体が至る所にぶつかる。
俺は何が何だか分からなくなった。
気が付くと、いつのまにか嵐は過ぎ去り元の状態に戻っていた。
運転手がやってきた。
今の嵐で三台目は破棄されました。
そうか
だから三台も用意していたのか。
運転手に聞いてみた。
「この二台目に飛ぶ時は、天国と地獄のちょうど中間になります。
この地点は激しい空間になっているためバス一台犠牲になっても仕方ないんです。
ちなみに一台目にあなたが飛ぶことは絶対にありません」
「どうしてですか?」



