【麻衣の部屋】 やっぱり何にも思い出せない。 あの男の人は誰だったんだろう。 そのまま眠りに就いた。 夕方起きると、メールが届いていた。 親友の優子からだった。 優子は私が入院してる間、頻繁に見舞いにきてくれていた。 母が退院した私のことを優子にメールしてくれていた。 別の大学に通っている優子は、研修で東北にいるらしく、それが終わって明日帰ってくるそうだ。 そして、メールの内容は明後日、渋谷駅で待ち合わせしようという事だった。