やがて指がひかかって止まる。 恐る恐る持ち上げた。 暗くて何も見えないからライトを当てると、それは地下に繋がる階段だった。 バクバクの心臓をよそに、俺の体は中へと降りていった。 地下−−−− 段々とモーターの音が聞こえてきた。 左方向からきているようだ。 地面はコンクリートで出来ているから忍び足で歩けば大丈夫そうだった。 奥に進むに連れて、俺は大きな違和感に襲われた。 体が勝手に動いているではないか! いや、違う。 体が引き寄せられている!