そいつは男だった。 そして、俺はそれが誰であるか分かった。 そいつはランキング七十四位の白石実だった。 俺に気づかれてるとは多分知らないだろう。 とにかく奴が放ってくるこの激痛の超音波を何とかしなければ!! 逃げても逃げてもしつこく追ってくる。 それからどれくらい走っただろうか…… ふと立ち止まって後ろを振り返る。 ここまで来ると、白石の気配もあの超音波も全く感じなかった。 「諦めたか……」 そう呟いて前を見ると…… 何で…?