「ダメ! 好きじゃない男に奢られる主義じゃない!」 アタシは、浩太の手に無理やり210円をのせた。 「だけど……」 浩太がためらっていたので 「……あんたのこと好きになったら トリプル奢ってもらうから今日は払うの!」 アタシが言うと 「うん! トリプルの分の金に取っとく!」 浩太が笑顔で言った。 その笑顔は、やっぱり最高の笑顔だった。