「バスケットゴールあんじゃん」 章平くんが言った。 そう、アタシの家の近くの公園には バスケットゴールがあるのだ。 アタシたちは、少し、公園に立ち寄り 誰かの忘れ物であろう バスケットボールを手に取り 章平くんに向かって投げた。 「なんか、浩太のこと思い出すな」 章平くんがボールをキャッチしながら言った。 「そうだね」 アタシは呟いた。