図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】



「ちょっと、美優。付き合ってるって本当?」


教室に帰ると駆け寄ってきたみことの言葉に、美優の顔が赤くなる。


「・・・・うん」

「あの篠宮蓮?」

「ん」


美優は俯き小さな声で返事をする。


「あいつがどんなやつか教えたよね?いくら顔がいいからって!」


美優が顔を上げる。


「やっぱり、かっこいいんだ」


とぼけた返事にみことは顔をゆがめた。


「はい?」

「あっそうなのかな?って思ってたけど・・・・」


美優はまた俯いてしまった。


「あんたの感覚がわかんないわ」


みことはあきれたようにため息をついて美優の頭を軽く小突いた。

美優は小突かれた部分を押さえながら「そう、かな?」と言いながら、あの時を思い出す。


だって、好きになったのは顔じゃないから。

あの腕に、あの暖かい胸にときめいてしまったから。


確かにあの笑顔にはドキドキしてしまうけど。


美優は思い出して、また顔を赤らめた。




始業のチャイムが鳴る。


放課後まであと2時間。