蓮が時間を確認するためにベッドの中から携帯に手を伸ばした。 けれど、それは美優の手に阻まれる。 蓮は不思議そうに腕の中にいる美優を見た。 「帰りたくない」 蓮は一瞬、その台詞に耳を疑った。 「美優?」 美優はゆっくりを視線を蓮に向けた。 「困るよね、こんなこと言われても」 儚げに笑う美優。 -帰したくない- 言うのは簡単だけど、現実にするには蓮はまだ子供で・・・・・・。 蓮はベッドの中で美優を強く抱きしめた。 「送るよ」 美優は腕の中で小さく頷いた。