「…大人、なんだな……」 「え?僕が大人?」 「えっ!?あ、その…なんでもないんだっ」 心の中で思っていたことが、つい口からでていたらしい。 「はは、神威くんて面白いな。 …僕は大人なんかじゃないよ。ただ…諦めやすい、というか。 ……薄情、に近いから」 「そ、そんなことねえよっ!! 神田はいい奴だ。…神田が薄情なわけない」 気弱そうに笑ってから「ありがとう」と言った。