「……とにかく」 ベッドの横の椅子に座っていた三神がたちあがった。 「――あなたからは、記憶を取り除かなければいけません。 スレイヤーのことを知ってしまったから」 「は…!?」 三神はどこかへ電話をかけた。 ――すると、すぐに一人の男がやってきた。 長身で、笑顔を浮かべている優男。 「…ほんの数分前までで結構ですので。 あまり、深くは取らないでください…町田さん」 三神が念を押すように、言う。 …俺にはさっぱりわからない。