青春☆スレイヤー



自分の名前、年、容姿、家族、友達……。




全部、分からない……。




心を読んだように、町田が言う。


「…当たり前だよ。


スレイヤーはね、変に感情移入しないように記憶は消しとくんだ。

ま、何となく、感覚とかぼやっ、としたことは覚えてるかもだけどね」



「え……」




「とにかく」





町田は何をするのか、自分は何者か、そしてこれからの生活のことだけを言って、去っていった。