「ん、どうしたの?」


幸也が聞いてきた。



「あ、いや…提出するプリント、忘れててさ…」


「あっ、そうなの~」


「じゃあ…俺ら、先行っとくわ。後から来いよ?」



翔太と幸也が扉から出て行く。





―――さて。


実際、プリントなんか忘れちゃいない。


じゃ、何故親友たちの約束を蹴ったかと言えば――



グラウンドへと向かう三神を見つけたから。