七夕の流れ星に願いを

考えてみればそうだ。


だって私はあの時緊張していたのもあるかもしれないけど、とにかく一人集中出来る空間に入りたかった。


自分の世界に入りたかったからあの時は本を読んでいたのだ。


「本が好きな人って、何か格好良いよね」
「えっ…あっ…そう…だね…」


弥生はこうやって一緒にいると自分が感じた事を隠す事が苦手な様だ。


だって今だってこうやってお茶を濁してるみたいだし。


分かってるよ、私が本を読んでると地味だって事ぐらい。


中学生の頃散々言われたし。


でも、本は裏切らないから。


本は知らない人が作り上げた世界。


だから本は絶対に人を裏切らないんだ。